【損しない】退職してフリーランス 知っておきたい税金と社会保険の話

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[st-kaiwa1]会社を辞めてフリーランスになったけど、税金とかいろいろあってよく分からない、、、何をやっておけばいいんだろう?あと、退職後でもできる節税とかあるのかな?[/st-kaiwa1]

 

こんな疑問に答えます。

 

といっても、私でなく、以下の方に書いていただきました。

専門家による記事なので、安心して読んでいただけると思います。

 

退職直後だけでなく、翌年の税金なども見すえた内容になっていて、フリーランス1年生の私にはとても参考になりました。ぜひご覧ください!

 

【寄稿者紹介】
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最初に

会社を退職してフリーランスとして仕事をするようになると、働き方以外にも、税金や社会保険も大きく変わります。

会社がしてくれていた手続きを自分でしなければならなくなるだけでなく、適用される制度も変わるため、フリーランスとして独立した後でいろいろと困ってしまう人も少なくないようです。

そうならず、仕事に集中できるようにするためにも、会社を退職する前から、税金や社会保険について知り、必要な準備をしておくようにしましょう。

また、退職後にできる節税方法についても触れていきます。

 

1.フリーランスになると税金と社会保険はどう変わる?

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会社員からフリーランスになると、税金や社会保険の取り扱いが大きく変わります。

しかも、これまで会社がしてくれていたことを自分自身でしなければなりません。税金や社会保険の基本的な制度について理解しておくべきでしょう。

 

①税金(所得税・住民税)はどう変わる?

会社員とフリーランスでは、所得税や住民税を計算するための「所得」の計算方法が変わります。

会社員の場合は、収入から「給与所得」を求めて税額を計算します。ただ、その計算は会社がしてくれます。

一方、フリーランスは個人事業主であるため、収入から「事業所得」を求め、そこから税額を計算します。そして、その計算を自分でしなければなりません。

 

給与所得は、次のような計算式で求められ、収入が決まれば、自動的に所得も決まります。

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(給与所得)=(1年間の収入)-(給与所得控除額)

※給与所得控除額は、所得税法で決められている計算式で自動的に計算されます。会社員は全員同じ計算方法で税金が決まるので、会社がまとめて申告することができます。

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フリーランスなどの個人事業主は「事業所得」として、次の計算式になります。

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(事業所得)=(1年間の収入・売上)-(1年間の経費)

※経費は、事業を行うにあたっての費用の合計で、人によって異なります。

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では、所得税や住民税に関して、会社員からフリーランスになるうえで知っておきたいことを見てみましょう。

 

確定申告を自分でしなければならない

会社員は、通常、自分で確定申告をする必要がありません。医療費控除や寄付金控除(ふるさと納税)などの控除を受けるために確定申告をする人もいますが、所得税や住民税の仕組みをしっかりと理解できていなくてもできる作業です。

しかし、フリーランスになると、自分でイチから確定申告をしなければなりません。所得税の計算方法を知っておいた方がよいでしょう。

年の途中でフリーランスになった場合、最初の年の確定申告は、会社員時代の収入(源泉徴収票の金額)と、フリーランスでの収入をあわせて申告します。

なお、住民税は、所得税の確定申告をしたものをベースにして、自治体が課税しますので、申告する必要はありません。

 

日々の取引を自分で管理しなければならない

確定申告をするには、日々の取引を帳簿につけておかなければなりません。収入(売上)がいくらあるか、費用(経費)がどれだけかかったかを全て管理し、記帳する作業が必要です。
会社員時代には、経理部や営業事務の担当者がしてくれていた作業です。

個人事業主用の会計ソフトやクラウドサービスを利用して自分ですることもできます。

【ご参考】マネーフォワードimpression?a id=2264619&p id=888&pc id=1087&pl id=11372

 

また、お金を支払って税理士に伝票入力と確定申告の作業を代行してもらう方法もありますが、全く何もせずに済むわけではありません。

間違った納税をしてしまわないよう、日々の取引で確認しておきたいことや確定申告で問題になりそうなことなどを問い合わせてくることがあります。

そのときに、税理士の説明がある程度理解できるくらいには、簿記や会計の知識を持っていた方が望ましいでしょう。

 

事業のためにかかった支出は経費にできる

会社員は、家計の支出として使ったお金を経費にすることはできません。自分がスキルアップするために本を買ったり資格試験の勉強をしたりする費用は、家計の支出となります。
また、出張旅費などは会社が精算してくれますが、スーツやカバンなどのお金は会社が精算してくれるものではありません(※1)。

フリーランスの場合は、事業のための支出はすべて経費として計上することができます。会社員では経費にできなかったものも、フリーランスであれば経費になります。自分のスキルアップのための支出も、立派な「自分の事業のための支出」です。

※1 厳密には、前述の「給与所得控除」で差し引かれる、収入額から自動的に計算される金額分だけ、家計の支出からの経費として使ったと仮定して給与所得が計算されています。

 

会社員時代の住民税が翌年にかかってくる

最後に、住民税についての注意点です。
住民税は、約1年遅れでの支払いになります。

所得税は、翌年3月15日までに確定申告して納税します(会社員の場合は年末調整のみの場合もある)。その後、税務署から各自治体に確定申告の内容が伝えられ、自治体が住民税を計算して課税します。

例えば、2020年分の所得にかかる所得税は2021年3月15日までに納税しますが、住民税は2021年6・8・10月、2022年1月の4回に分けて納税することになります(会社員の場合は2021年6月から2022年5月に給与から毎月差し引く)。

ということは、フリーランスとして独立した後に、会社員時代の最後の住民税を支払わなければならないのです
そして、いったん金額が決まった住民税には、これといった節税方法もありません。
(ふるさと納税やiDeCoは、”次の年の住民税”を節税する効果しかありません)

まだ軌道に乗っておらず、会社員時代よりも収入が少なかったり、先々の仕事のためにいろいろ出費がかさんでいたりする場合、住民税が生活の大きな負担になる可能性もあります。

 

②フリーランスの社会保険制度

会社員と個人事業主とでは、社会保険制度にも違いがあります。同じくらいの収入であれば、個人事業主よりも会社員の方が、保障が手厚くなっています。

 

健康保険は国民健康保険に変わる

会社員であれば健康保険に加入しますが、個人事業主であるフリーランスが加入するのは国民健康保険です。

健康保険は、扶養家族全員分の保険料を支払いますが、支払う金額は扶養家族の人数とは関係なく収入に応じて決められ、その半分を会社が負担してくれています。
つまり、標準報酬月額・標準賞与額(※2)が同じであれば、扶養家族の人数に関係なく、同じ健康保険料になります。

国民健康保険も、収入から計算した「所得」が多いほど保険料が上がっていくのですが、世帯の人数に応じて課される「均等割」があるため、扶養家族が多いほど保険料も高くなります。そして当然ですが、会社員と違って、全額を自分で負担することになります。

国民健康保険の保険料は市区町村ごとに異なりますが、ほとんどの場合、会社員時代よりも保険料が増えてしまうでしょう。一度、お住まいの自治体の国民健康保険料を調べて、会社員として負担している健康保険料からどれくらい増えるのかを確認しておくことをおすすめします。

※2 「標準報酬月額」は毎月の報酬から求められ、「標準賞与額」賞与の支給額から求められるもので、収入と完全に一致するものではありません。

 

厚生年金保険から国民年金保険に変わる

会社員からフリーランスに変わることで、加入する年金保険も変わります。

会社員は厚生年金に加入し、健康保険と同様に、年金保険料は収入に応じて決まり、その半分は会社が負担してくれます。
配偶者が扶養に入っている場合は、第3号被保険者として年金保険料の負担はありません。なお、20歳以上60歳未満の扶養家族がいる場合、その扶養家族は第3号被保険者とはならず、第1号被保険者として国民年金に加入しなければなりません。

フリーランスが加入する国民年金は、収入や所得とは関係なく、一律の保険料(2020年度で月額16,540円)です。20歳以上60歳未満の家族(会社員ではない)がいれば、全員分の年金保険料を負担しなければなりません

 

国民年金は厚生年金よりも年金額が少なくなる

国民年金は、年金保険料が一律であるのと同様に、将来を受け取る年金額も一律です。1年で受け取ることができる金額は、2020年度分の満額では781,700円となっています。

厚生年金は、会社員時代の収入に応じて、国民年金にさらに上乗せされた金額を受け取ることができます。日本年金機構によれば、「平均的な収入で40年間、会社員として働いた場合」で、2020年度分の厚生年金は、夫婦2人分で260万円を超えるそうです(※3)。

フリーランスになっても、会社員時代の厚生年金の上乗せはありますが、個人事業主として働いている期間分の年金は国民年金分だけです。
40年間フリーランスだった場合、夫婦2人分の年金とすると、781,700円×2人=1,563,400円となり、会社員をしていた場合の平均金額よりも100万円余りの差があります。会社員をやめてフリーランスになった場合、50万円差があったとすると、老後生活を30年とした場合、年金を受け取る金額は1,500万円にものぼる計算です。

これだけの差ができてしまうため、会社員をしているときよりも、老後の資産形成に意識を向ける必要があります

※3 日本年金機構HP
平均的な収入とは、賞与を含む月額換算の平均標準報酬が43.9万円となっています。

 

2.フリーランスになってからできる税金と社会保険の活用法

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ここまで読むと、フリーランスになるのが不安になってしまう方もいるかもしれませんが、そのような心配はありません

フリーランスは会社員と違って、成果を上げた分だけ、自分の収入が増える働き方です。税金や社会保険は大きく変わりますが、会社員と違って、上手な活用方法もたくさんあります。

ルールに従って上手に活用することで、仮に、会社員時代とあまり変わらない収入であっても、税金を減らしたり、より老後に備えたりすることができます

 

①税金

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個人事業主は、正しい申告をすることで控除が受けられたり、事業のための支出を経費にしたりすることができます。
その結果、同じくらいの収入であっても、会社員時代よりも所得税・住民税が少なくなる場合もあります

 

①-1青色申告特別控除が受けられる

個人事業主は、確定申告で「白色申告」か「青色申告」を選ぶことができます。白色申告よりもメリットが大きいので、青色申告を選択することをおすすめします。

青色申告をすることで、最高65万円の「青色申告特別控除」が受けられます。課税対象となる所得を65万円引き下げることができ、その分だけ所得税・住民税を減らすことができます。
所得税の税率が10%であれば65,000円、住民税は税率が10%(地域によっては、多少の上乗せあり)なので65,000円。合計13万円分の節税効果があります(※4)

フリーランスとして独立するときに、税務署に個人事業主として開業届を提出しますが、同時に「青色申告承認申請書」も提出するようにしましょう。これが承認されれば、青色申告ができ、確定申告の際に青色申告特別控除を受けることができます。

なお、青色申告で65万円の特別控除を受けるためには、「不動産所得または事業所得(※5)」があって、「正規の簿記の原則に従って作成された帳簿(複式簿記)」で帳簿をつけていなければなりません。

この条件を見ると、「簿記ができないといけないのか」と不安になるかもしれませんが、市販の会計ソフトやクラウドソフトを使えば、簿記の知識がなくても複式簿記の帳簿をつけることができます。
【ご参考】マネーフォワードimpression?a id=2264619&p id=888&pc id=1087&pl id=11372

※4 所得税の税率は、所得額に応じて、5%から45%までの7段階に分かれています。そのため、所得水準によって、節税効果も変わります。
※5 ほとんどのフリーランスの方は、「事業所得がある」に該当すると思われます。

①-2事業のための経費にできるものを知っておく

日々、帳簿をつけるときには、収入と支出を入力しますが、税金のことを考えると、「支出」がとても大切です。

個人事業主は、「事業のために支出したお金」を経費として計上することができます。この経費の範囲が、意外と広いのです。

 

家賃や固定資産税
事務所を賃貸している場合、その賃料が経費になることは想像がつくでしょう。
自宅で仕事をしている場合も、使用している面積を基準にして、一定割合を事業の経費として計上できます。賃貸住宅の場合は賃料が、持ち家の場合は固定資産税と住宅ローンの利子(※6)が対象です。
賃貸の自宅で、2割ほどの面積分を仕事に使っているとします。賃料が10万円であれば、毎月2万円を地代家賃として経費に計上することができます。1年分にすると24万円で、それに応じて所得税・住民税が少なくなります。所得税・住民税ともに税率を10%とすると、税額は48,000円減る計算です。

※6 住宅ローンの元本は対象外です。

 

水道光熱費や通信費
家で契約している電気代や電話代なども、事業で使用している分を経費にすることができます。こちらは、使用している時間を基準にして、どれだけを経費にするか計算するケースが一般的です。

 

その他
他にも、事業のために使ったと判断できる経費はいろいろあります。仕事のために参加したセミナー代や、事業用のホームページを作るために本を買った書籍代など、明確に「事業のためと言えるものは経費にできます。税務署から指摘があっても自信をもって理由を説明できるのであれば、経費にして問題ありません。

なお、プライベートで使ったお金は経費にはなりません。フリーランスはプライベートと事業の線引きがあいまいになりがちですが、しっかりと区別をつけるようにしましょう。
一度の買い物で、プライベートで使うものと仕事で使うものをまとめて購入した場合、間違えて、その全額を費用にしてしまうミスも起きかねません。レシートに目印をつけたり、仕事用のものだけ別で会計してもらうようにしたりするとミスを防ぐことができます。

 

①-3配偶者や親族への給与を経費にできる

個人事業主は、雇用している人の給与は経費にできますが、自分自身が受け取る給与は経費にできません。そもそも、事業で手元に残ったお金こそが給与のようなものであり、そこに税金をかけることになるためです。

しかし、配偶者や親族に「専従者」として働いてもらい、給与を支払った場合は、一定の要件の下で、その給与を経費にすることができます。家族で個人事業を営んでいるような場合や、定期的に家族に手伝ってもらっている場合などが当てはまります。

専従者として認められるには、次の3つの条件を満たしていることが必要です。

・青色申告者と生計を一にする配偶者その他の親族
・その年の12月31日時点で15歳以上
・6か月以上(一定の場合には、半分以上)その事業に専従していること

専従者への給与が経費として認められるためには、各年の3月15日まで(または、事業開始後・専従者がいることになったときから2か月以内)までに「青色事業専従者給与に関する届出書」を税務署に提出しなければなりません。
届出書には、給与の金額等を書く必要がありますが、「労務の対価として相当であると認められる金額」までしか認められません。

専従者は、配偶者控除や扶養控除を受けることができず、所得税を支払うことになります。しかし、専従者への給与が所得税・住民税のほとんどかからない水準であれば、個人事業主本人の所得税が減ることで、特に大きな節税効果があります。

どれくらいの効果があるのか、簡単な事例で見てみましょう。

 

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【条件】
・本人の所得税・住民税はともに10%とする
・会社員時代、配偶者は働いていないとする
・フリーランスになってからは、配偶者を専従者とし、60万円の給与(月5万円)を支払う

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【会社員時代】

配偶者控除が受けられるため、所得控除38万円
⇒所得税38,000円、住民税38,000円の合計76,000円分、税金が減る

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【フリーランスになってから】

配偶者控除は受けられない(所得控除38万円は適用されない)
事業の経費として60万円計上
⇒所得税60,000円、住民税60,000円の合計120,000万円、税金が減る
配偶者の収入が60万円だと、他の収入がなければ、所得税・住民税はかからない

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【シミュレーション結果】
家族全体で、税金が44,000円減った(節税効果が76,000円から120,000円になった)

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もちろん、月額5万円相当の仕事をしてもらっていなければなりませんが、実際に手伝ってもらっているのであれば、堂々と節税することができます。

 

①-4ふるさと納税(がどれだけ使えるかには注意が必要)

自治体に寄付をすると、寄付金額に応じた返礼品を受け取ることができる「ふるさと納税」。

確定申告をすることで、所得税・住民税の控除が受けられ、実質的には2,000円の負担で返礼品を受け取ることができる人気の制度です。

ふるさと納税は、フリーランスになっても使うことができますが、注意が必要です。
ふるさと納税で軽減される所得税と住民税には、所得額に応じた上限が定められているためです。これまで説明してきたとおり、フリーランスになって、事業のために経費を計上すれば、同じくらいの収入でも所得が少なくなるかもしれません。所得が少なくなれば、その分だけ、ふるさと納税で受けられる恩恵も小さくなるのです。

例えば、所得が300万円あった場合、7万円程度のふるさと納税が可能ですが、フリーランスになって(経費を差し引き後の)所得が200万円になると、5万円程度までしか、ふるさと納税が使えません(※7)。

会社員時代と同じだと思い込んでふるさと納税を申し込んだものの、今までよりも税金の軽減額が小さくなってしまうかもしれません。

※7 正確な金額は、個々の収支や家族構成によって変わります。詳しくは、総務省のホームページなど、公的機関の情報を確認するようにしてください。
総務省ふるさと納税ポータル
控除シミュレーションrr?rk=0100nn2l00jn65

 

②社会保険

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個人事業主は、会社員と比べると社会保険の保障が小さくなってしまいます。
少しでも手厚い保障が受けられるように、いろいろな制度をフル活用しましょう。

 

②-1任意継続で会社員時代の健康保険に継続加入できる

配偶者が扶養に入っている場合や子どもがいる家庭などでは、健康保険から国民健康保険に変わると、保険料が2倍以上になってしまうケースも少なくありません。
会社が負担してくれていた分がなくなるだけでなく、家族の人数に応じた保険料に変わってしまうためです。

そんなときに活用できるのが「任意継続」です。これは、会社を退職したときに、本人が希望すれば、引き続き退職した会社の健康保険に加入できるという制度です。

ただし、会社に勤めているわけではないので、これまで会社が負担してくれていた分も自分で払わなければなりません。負担する保険料は、単純計算で会社員時代の2倍になります(上限あり)。

家族構成によっては保険料を抑えることができる任意継続ですが、利用するためには2つの条件があります。

・資格喪失日の前日(退職日)までに「継続して2か月以上の被保険者期間」があること
・資格喪失日から20日以内(必着)に申請すること

この2つの条件を満たしていれば、任意継続被保険者となってから最長2年間、会社員時代の健康保険に継続加入することができます。

退職日から20日以内に申請できなかった場合には、任意継続被保険者になることはできません。
フリーランスとしての仕事や準備でやらなければならないこともたくさんあると思いますが、国民健康保険よりも保険料が安くなるのであれば、忘れずに申請しましょう。

 

②-2国民年金を手厚くする方法がある

フリーランスは国民年金に加入するため、会社員よりも年金が少なくなりやすいと言えます。しかし、国民年金には、老後に備えて年金額を増やす方法が2つあります

ひとつは、付加年金です。毎月400円追加で年金保険料を支払えば、年金を「200円×付加年金納付月数」分だけ増やすことができます。
付加年金を10年(480か月)納めれば、納付金額は192,000円ですが、年金額は毎年96,000円増えるのです。たった2年間、年金を受け取るだけで元が取れてしまう、とても有利な制度です。

もうひとつは、国民年金基金です。毎月、掛金を支払うことで、老後に受け取る年金額を増やすことができます。加入時に、将来受け取る年金額がいくらなのかが決まる「確定給付型」の制度です。掛金は月額68,000円の上限がありますが、その範囲内で自由に決めることができます。

付加年金と国民年金基金は、いずれも保険料や掛金が「社会保険料控除」の対象で、全額、所得控除を受けることができます

なお、これらは同時に加入することができません。どちらか一方を選ぶ必要があります。
付加年金はとても有利な制度ではありますが、毎月400円よりも多くすることはできません。ある程度まとまった金額を老後のための資金にすることができるのであれば、国民年金基金を利用する方がよいと言えます。

 

②-3iDeCoでさらに老後に備えることもできる

個人型確定拠出年金(通称、iDeCo)を活用して、老後のための資産形成をすることも可能です。iDeCoは、国民年金基金のように、毎月掛金を支払って、老後に年金のように受け取ることができるものです。

国民年金基金が最初から老後に受け取る金額が決まっている「確定給付型」なのに対し、iDeCoは「確定拠出型」です。毎月の掛金(拠出)が決まっていますが、運用方法を自分で決め、その運用成績に応じて、将来受け取る年金額が変わってくる制度です。
株式投資や投資信託などの資産運用で利益を出した場合、利益に対して20.315%(復興特別所得税を含む)の税金がかかりますが、iDeCoでの利益は全額非課税となります

iDeCoは、会社員でも活用できる方法ですが、個人事業主は会社員よりも掛金の上限が高く設定されています。会社員の場合は、勤務している会社の状況によって異なりますが、掛金の上限は月額23,000円です。
個人事業主の場合は、前述の国民年金基金と合わせて、月額68,000円まで掛金を設定することができます。この掛金は、「小規模共済等掛金控除」の対象で、社会保険料控除と同様に全額が所得控除の対象となります

 

②-4労災保険は制度の改正が見込まれる

個人事業主は、原則として、労災保険に加入できません。
労働者災害補償保険(労災保険)には、「労働者に準じる個人事業主」を保護するための「特別加入制度」があります。しかし、フリーランスなどは、労災保険に特別加入できる条件を満たしておらず、仕事中にケガなどをしても保護されません
そのため、業務上の災害には、収入保障保険や所得補償保険など、民間の保険に加入するなどして備えなければなりません。

しかし、フリーランスの増加にともない、労災から保護することが議論されてきました。そして、2020年6月25日に、政府の「全世代型社会保障検討会議」において、労災保険の特別加入制度の対象範囲拡大をする方針が明記されました。
今後、政府や国会で議論され、近い将来、フリーランスを保護する労災保険が整備されてくることでしょう。

 

3.まとめ

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会社員からフリーランスになったときの税金や社会保険の変化と、それに合わせて知っておきたいことをまとめました。

聞きなれない言葉もやるべきこと多かったため、大変そうだと感じたかもしれません。しかし、最初の手続きは大変だけれど、そのあとは効果が継続するものが多かったのではないでしょうか。フリーランスになる前/なった後にしっかりと手続しておくだけで、節税や老後に向けての備えを考えられるようになるのです。

フリーランスとして成功するためにも、税金や社会保険の知識は不可欠です。1人で仕事をするだけでなく、だれかを雇用して仕事をするようになったときにも役に立つ知識ですから、ぜひ今のうちに理解して、フリーランスとして「より大きな成果」につなげられるようにしてください。

 

(寄稿以上)


いかがでしたでしょうか?

この記事は、私自身が気になっていた点について書いていただいたものでして、参考にしてもらえるとと幸いです。

 

【参考リンク】

総務省ふるさと納税ポータル
控除シミュレーションrr?rk=0100nn2l00jn65
– マネーフォワード
– 日本年金機構HP
impression?a id=2264619&p id=888&pc id=1087&pl id=11372

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横山 研太郎

横山 研太郎

【保有資格】FP1級 日本証券アナリスト協会認定アナリスト MBAなど
 ねこのて合同会社 代表
 大手メーカー経理、中小企業役員を経て、独立。FP業務のほか、金融機関への寄稿や大学非常勤講師など幅広く活動。お客様にとってのメリットを最大化するプランを提案できることが強み。

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