「会社員が辛い、続けていける気がしない、、、続けたとしても会社だって安泰ではないしな、、、」
「最近プログラミングでのフリーランスとか話題だけど、40代未経験の自分でも可能だろうか。若い人ならともかく、正直、遅い気がするけど、、、」
そんな悩みのある人に向けて、というか過去の自分を思い出しながら、記事を書きました。
【結論】
「40代未経験 プログラミングでフリーランスは可能?」と聞かれたら、
私の回答は、
「可能。・・・だけど、まだ何とも言えない」です。
いきなり及び腰な結論なのですが、実態をそのまま書いたらこうなりました。
とはいえ、まだ何とも言えない、くらいには到達しました。
ということは、「未経験から起業やフリーランスとかムリすぎ」「会社辞めなきゃよかった」とかではないということです。
この結論だけでも、少し背中を押される人がいるのではないかと思いながら、この記事を書いています。
ちなみに、私は辞めるまでは不安づくめでした。
というか今でも不安なのですが、頑張ってダメだったら考えよう、ぐらいの心境です。
過去の自分に伝えられるなら、もっと早く逃げて、やりたいことに向けて行動していいんじゃないか、と言いたいです。
ここから先は、そういう状況・心境にいたるまでの経緯をまとめています。
これまでの経緯
きっかけ
会社を辞めたい、と思ったことがありますか?
私はかなり、というか、毎日のように思っていました。
今思えば、年々そういう気持ちが強くなっていた、そんな気もします。
それが、いよいよ「会社を辞めよう」となったきっかけはマナブさんの動画でした。
個人で稼ぐ、得意なことに注力する、心地の良い環境や人間関係のところに行く、といった考え方に強く共感したのです。
辞めるまでは時間がかかった
とはいえ、退職を決意するまでには時間がかかりました。
2019年当時、私は43歳。
製造業の会社員で、事務系の管理職になって間もないころでした。
会社員としては十分な収入を得ていると感じていたものの、辛いことや性格的に向かないことが多く、だんだん追い詰められていた時期だったと思います。
妻が聞いていたマナブさん動画をとっかかりに、ブログやTwitterなども読み出して、「辞めたい」が「辞めよう」にだんだん近づいていったのです。
それでも「よし!辞める!」とは中々なりません。
何と言っても「暮らせなくなったらどうしよう」という不安がとても強かったのです。
というか、今でも不安があります。
他にも「妻が一番困る」「失敗したら周囲の人からバカにされるだろう」「義理の両親になんと言おうか」などと、とりとめもなく考えてしまいました。
そこで、「いつか辞めて独立しよう、、、いや、できたらいいな。だから働きながら独学をとにかく始めてみよう」ぐらいのスタートでした。
つまり、辞める決意はできていませんでした。
学習しながら結果を出せず。仕事も辛く。
2019年9月にプログラミング言語の基礎を学び始めました。
(正確にはマークアップ言語と呼ぶらしいです)
ドットインストールという無料のWebサービスです。
HTMLとCSSの基礎はここの動画で学びました。
(このあたりのことは、別の記事にまとめています)
ごく基礎からなので最初は頭に入ったのですが、徐々に難しくなっていきます。
また、会社の帰りが遅くなると、学習時間も短くなったり、ゼロだったりです。
だんだん、だんだんと、負担になっていきました。
それでも続けましたが、Web制作の仕事を取れる実感はありません。
このままで稼げるようになれるのか、、、と焦りを感じるようになりました。
そして、会社のこともメンタル的にキツくなっていました。
冬の初めごろには、なかなか寝付けない夜がちょくちょく発生し始めました。
昔から寝付きは良いほうで、こんなことは人生で初めてでした。
それを自覚したとき、「心身を壊してからでは遅い。会社を辞めよう」と決めたのです。
辞めるときに考えたこと
「これは逃げるための退職」と自覚していました。
そして、「もっと頑張ったほうが」という根拠のない圧力が自分にかかっていました。
しかし、
- 日本の会社組織のあり方・働き方
- 会社員に不利な税制・社会保険制度
- 会社の将来性
- 職場の人間関係
- 人付き合いで消耗する自分の会社員としてのポテンシャル
こんなことを考えるうちに、、、
「理想の会社員には頑張ってもなれない。無理して合わせることはない」
「ならば逃げてもいいのでは、いやむしろ必然だ」
という考えも湧いてきました。
もう決めたのでした。
「もはや時間はあまりない。今こそが一番若いのだから、やるなら今だ」
「めざすのはフリーランスか一人だけの会社法人で、自分の裁量で働く」
「会社員で大成は難しくても、個人で稼げる分野・方法があるはず」
会社から逃げたい気持ちが大半でしたが、自分で稼ぐことに挑戦したい、キャリアを再構築したい、といった気持ちも強くなり、決定は揺るぎないものになりました。
そして、2019年12月、退職願を提出しました。
退職までの間
退職日は2020年6月末でした。
けっこう長いです。
引き継ぎ時間の意味もありますが、有給消化や賞与など自分のためもありました。
その間もプログラミングの学習は続けていました。
4月中旬ごろからは、ほとんど有給消化で過ごせて十分な時間があったのに、、、仕事は取れませんでした。
(ちなみに、マナブさん・みったにさん主催のプログラミングコミュニティ「codebegin」への加入はこのころです)
クラウドソーシング(外注業務のポータルサイト)に応募しても反応は一切なし。
当時の私は、「4月から退職まで3ヶ月もあるのだから、大丈夫だろう」といった謎の安心感を持っていました。
そして、がむしゃらに仕事を取りに行かなかった結果、仕事が取れなかったのです。
(記事執筆では数件だけ取れた)
6月上旬、会社手続のため最後の出社をしました。
この日は午後の早い時間に帰宅してすぐに寝てしまい、翌朝までずっと寝ていました。
ここから、突然停滞が始まりました。
これから約1ヵ月、プログラミング学習も怠り、ネットや動画、ゲームなどをして過ごすようになったのです。
尊敬するマナブさんの動画を見る頻度も減りました。
自分のダメさ加減を自覚してしまうので、避けてしまっていたのです。
来月から収入ゼロなのに、、、という感じですが、どうにも手を動かしたくなかったのです。
そして休みつつも焦っていました。
そのときの心境を表すと、「宿題をせずに夏休み最後の日を迎え、その日を繰り返す」(ネットでみた表現)、、、こんな焦燥感のある、かつ、怠惰な日が続きました。
そして、無事(?)仕事を受注することなく退職を迎えました。
※ちなみに、妻も一緒にフリーランスをめざしています。ライティングで少し仕事を取れていますが、Web制作では似たような状況です。
フリーランスなりたて?のころ
会社を辞めてからは、妻の実家に近いところに引っ越しました。
1年ほどは貯蓄で生活できる見込みで、あと米国株投資で数ヶ月増えるかも、という程度でした。
一応、このころからフリーランスと言えるでしょう。たとえ仕事がゼロでも、、、
引っ越しを終えてしばらく後、7月上旬ごろから、プログラミングを再開しました。
約1ヵ月の停滞からようやく抜け出したのです。
コレというきっかけはないのですが、あえて挙げるなら、新調したチェアが届いたから、かも知れません。
さて、多少やる気になっても、仕事がないという状況は変わりません。
営業の仕方が問題だろうから、そこから見直そうと考えました。
飛び込み営業は性格的に難しいと思い、ツールに時間をかけました。
まず、ポートフォリオ(自己紹介・作品紹介のホームページ)をガラッと作り変えてみました。
いかにもフリーランス、という印象を与えないため、法人風にしたのです。
また、ポートフォリオと同じドメインにあるこのブログも、ほぼ初期状態だったのを改め、クライアントに見られても大丈夫な状態にしました。
スキル的には、以前挫折したプログラミングの課題(Airbnbのホームページをプログラミングで模写する)を完了させたりしました。
直接受注する場合に備えて、契約書やヒアリング内容をまとめてみたりもしました。
自分の行動の遅さに愕然としますが、、、ともあれ動き出しました。
初案件、いきなりリリース。しかし、、、
初案件をいきなりリリース(仕事を辞退)
初案件は、9月下旬に取れました。
営業の得意な人のブログを読んだりしながら、いろいろ工夫してみた結果でした。
クラウドソーシングでの依頼で、以下の2つがセットの仕事でした。
- ランディングページ(1ページだけの販促用ホームページ)制作
- マーケティング(広告やダイレクトメールなどの企画・実行)
「ようやく、取れた、、、!」
という喜びもつかの間、クライアントとのZOOM打ち合わせを行い、簡易なプレゼン資料など作ったりしましたが、まったくダメダメでした。
クライアントの要望に対して、素人丸出しの提案で、まったく話が進みません。
商品の資料を読みこんだり、参考記事や動画を見たり、自分で広告を掲載してみたり、といろいろやってみましたが、納品イメージがまったく描けません。
結局、リリース(辞退)を申し出たのです。
先方に申し訳ないやら恥ずかしいやらで、とても苦しい思いをしました。
そして、念願の初案件ゲット
(自滅で)出鼻をくじかれましたが、クラウドソーシングでの手応えは感じられました。
これまでは応募しても無反応だったのが、たまに反応が返ってくるようになっていました。
また、このころ、codebeginで知った「よしおさん」という方の初案件サポートにて、アドバイスを受けました。
アドバイスに沿って応募をしたところ、いきなりその翌朝には連絡があったのです!
「行けるかも、、、!」
先方の質問に対して「こんな方法で対応します」と回答して、少し待ったのですが、、、依頼はなし。
「しかし、悪くない、反応がますます増えている、、、!」
さらに応募をしていると、納期3日後という急ぎの案件がありました。
プログラミングのスキル的には「ちょっと背伸びが要る」ぐらいです。
「微妙に分からない点あるけど、行ってみよう!」
と思い切って応募したところ、ようやく、依頼を受けることができたのです!
分からないことはあるものの、ざっくり納品イメージもありました。
そこからは、(スキルの背伸び部分で苦労しつつも)、無事納品完了し、コーディング内容も高く評価していただけました。
これが正真正銘の初案件でした。
経緯まとめ
2019年9月のプログラミング学習スタートから、初案件納品まで、1年1ヵ月が経っていました。
ざっくりの内訳は以下のとおり。
- 仕事をしながら学習 :約7ヵ月(仕事が忙しいと怠る)
- 有給消化中に学習・営業:約3ヵ月(うち1ヵ月ぐらい怠る)
- 退職後に学習・営業 :約3ヵ月
ちなみに、初案件のあと、続けて2件受注できています。
いずれも小さな額ですが、私にとって大きな一歩です。
これからもっと単価を上げたい、手を広げたいと思いますが、まだまだ、まだまだ、まだまだ、これからです。
それどころか生活費を賄えないため、今でも貯蓄を取り崩しています。
ですので、今、
「40代未経験 プログラミングでフリーランスは可能?」
と聞かれたら、
「可能。・・・だけど、まだ何とも言えない」
との答えになったのです。
そして付け加えるなら、『少しだけ、手応えあり』です。
だから、「会社辞めなきゃよかった」とは思わないのです。
最後に
ちなみに、未経験でも、人によっては1~3ヵ月ですんなり仕事を取ったり、1ヶ月で月の売上100万という猛者もけっこういるようです。
私にそういった快挙はありませんが、、、43歳から1年かけて、全くの未経験・ノースキルから学習を始めて、仕事を取ることができました。
年齢や学習に要する時間を考えると、未経験業界は不利とは理解していましたが、それでも踏み出した結果です。
これは人によっては励みになるのではないでしょうか?
特に、自分に合わない会社、自分に合わないスタイルで働いている40代の人にとって、です。
本当にフリーランスで行けるのかという不安はあります。今でもあります。
でも、もし、食べるだけの収入が得られるなら、40代からでも今の辛い生き方を変えられるかもしれません。
私と同じ40代の方で、プログラミングで稼ぎたい、仕事を辞めたい、と悩んでいる人にとって、この記事が少しでも参考になると幸いです。